あなたは、Canvaでホームページを作ったときのデメリットや評判をご存知ですか?
最近、SNS上で「Canvaなら無料でおしゃれなホームページが作れる!」という話題をよく目にするようになりました。
確かにCanvaは優れたデザインツールです。ただ、ホームページ作成という用途においては、知っておくべき重要な制約があります。
このページでは、『Canva』Webサイト機能を使いホームページを作った際の問題点や、実際の評判、きちんと活用できるケースなどを詳しく解説します。
Canvaでホームページを作ることをおすすめしない理由
その理由とは、Google検索に大半は登録されないから
X(旧Twitter)で「.my.canva.site」というキーワードで検索し、実際にCanvaでホームページを作成した事例を調査しました。また、Instagram上でも「#Canva #ホームページ」などのハッシュタグから、実際の使用事例を確認しました。
調査結果
- 対象: 2025年1月~8月に作成されたサイト30件(無作為抽出)
- Google検索にインデックス登録されていたサイト: 12件(40%)
- 2ページ以上登録されていたサイト: 1件のみ
インデックス登録とは?
Googleの検索結果に表示されるために必要な登録のこと。登録されていなければ、どんなに良いホームページでも検索で見つけてもらえません。
つまり、約60%のサイトがGoogle検索に登録すらされていません。
これは単なる「デメリット」という言葉で片付けられるレベルではありません。
ホームページの存在意義そのものに関わる致命的な問題です。しかも、ユーザー側でできる対策はほぼ皆無といえます。
せっかく時間をかけてホームページを作っても、検索で見つけてもらえなければ意味がありませんよね。
自分のサイトがインデックスに登録されているかを確認する方法
Googleの検索窓に以下のように入力してください
登録されていないときの表示例
何も表示されなければ、あなたのサイトはGoogle検索に登録されていません。当然ですが、インデックスに登録されていなければ、検索には表示されません。
Google検索の結果には、サイト名は「canva.site」と表示される
仮にGoogleにインデックス登録されても、サイト名は一律「canva.site」と表示されます。
あなたのビジネス名ではなく、すべて同じ「canva.site」表記になるため、オリジナリティを出せず、信頼性の面でも不利になります。
なお、ファビコン(ブラウザタブに表示される小さなアイコン)は変更可能ですが、サイト名が「canva.site」のままなので、逆にミスマッチになりそうです。
登録されていても検索上位は厳しい
運良くインデックスに登録されていたとしても、安心はできません。
調査したサイトの多くは、サイトタイトルで検索してもヒットしない状態でした。
自分のサイト名で検索しても出てこないのでは、ビジネスとして致命的です。
名刺やチラシに「『◯◯』で検索してください」と書くこともできませんし、口頭で「Googleで『◯◯』って検索してみてください」と案内することもできません。
有料プランに登録すれば変わるの?
「Canva Proにアップグレードすれば改善されるのでは?」と考える方もいるかもしれません。
しかし、おそらく変わりません。
理由は、独自ドメインを設定できたとしても、根本的な問題が解決されないためです。続けてその理由についても簡単に解説します。
サイト構造に問題がある
実際のHTMLはこうなっていました。
<div id="root"></div>
<script>
window['bootstrap'] = JSON.parse('{"base":...
</script>
</body>
つまり下記のような構造です。
- <body>タグ内には<div id="root"></div>だけが存在
- すべてのコンテンツ(テキスト、画像、レイアウト情報)がJavaScript内のJSONデータとして格納されている
- ページ全体がJavaScriptで動的に生成される仕組み
これの何が問題か
Googleは完全にインデックスできないわけではありませんが、以下のような問題があり、検索上位にヒットするための最低ラインにも届いていない状態です。
- HTML内にコンテンツが存在せず、すべてJavaScriptに依存
- 見出しタグ(h1、h2等)の適切な階層構造がない
- レンダリングに時間がかかり、クロールの優先度が下がる
- 動的生成されたコンテンツの一部が取得されないことがある
つまり、どれだけ良いコンテンツを書いても、検索エンジンに登録されにくい・されても時間がかかると言わざるを得ません。
その他の構造的問題
- 1ページ構成になりやすく、複数ページでの情報整理が困難
- HTML/CSSの直接編集ができず、高度なSEO対策が不可能
- 内部リンク構造を適切に構築できない
- ページ読み込み速度が遅い傾向がある
Canvaサイトはこれらすべてが不十分なため、Googleのクローラーに「価値の低いサイト」と判断されやすく、発見されにくいのです。
これは設計レベルの問題なので、ユーザー側で解決することは不可能です。
実際、Google公式のサポートフォーラムでも「Canva website indexing issue」というスレッドが立てられており、多くのユーザーがインデックス関連の問題に悩まされていることが報告されています。
また、海外コミュニティのRedditでも「Canva website not visible in Google search」というスレッドが立てられており、「独自ドメインを接続しても検索に出ない」「会社名で検索しても見つからない」など、CanvaサイトがGoogle検索に表示されない問題が複数報告されています。
ドメイン自体の質が低いと判断されている可能性が高い
今回の調査では、約6割のサイトがGoogleのインデックスに登録されていませんでした。
これは、個別のサイトの良し悪しというよりも「.my.canva.site」というドメイン自体の信頼性のなさが影響していると考えられます。
無料サービスのサブドメインには無数のサイトが存在し、質の低いコンテンツも多く含まれています。Googleは「このドメイン配下のサイトは全体的に価値が低い」と判断していると言わざるを得ない状況です。
実際に、今回の調査では作り込まれた丁寧なサイトであっても登録されていないケースを複数確認しました。一方で、シンプルなサイトが登録されている例もありました。
正直なところ、どのサイトが登録されるかの明確な判断基準は見えてきませんでした。つまり、努力や工夫でカバーできる問題ではなく、最初から大きな制約がついている状態だと考えたほうがいいかもしれません。
今後のアップデートで改善されるのか?
おそらく改善されません。
なぜなら、Canvaはデザインツールであり、本格的なWebサイト制作をメインとしたサービスではないからです。
そもそも、Canvaが提供しているのは「Webサイト」というよりも『Web上で見られるポスター』のようなものだと考えるべきでしょう。SNSでシェアしたり、QRコードで直接アクセスしてもらうための「ビジュアルコンテンツ」として設計されているのです。
つまり、SEOやGoogle検索での表示を重視した設計にはなっていないため、この問題が根本的に解決される可能性は低いと考えられます。
CanvaでLPを制作するのはどうなの?
LP(ランディングページ)とは?
商品購入や問い合わせなど、具体的な行動を促すための1ページ完結型のWebページのこと。広告やSNSからの誘導先としてよく使われます。
正直おすすめはしません
SEO以外にも機能面で色々な障害があります。以下に、LPとして使う場合の問題点をまとめてみました。
LPとして利用した場合の問題点
- 問い合わせフォームがない → 外部フォームへのリンクが必要
- 決済機能がない → 商品販売には別サービスとの連携が必須
- ページ読み込み速度が遅い → 広告のコンバージョン率に悪影響
- 独自ドメインが使えない(無料版) → 信頼性に欠ける印象
- アクセス解析の設定が限定的 → 詳細な効果測定が困難
特に問い合わせフォームの問題は深刻です。
LPの基本は「1ページで完結させる」こと。別ページへの遷移が発生するだけで、せっかく興味を持ってくれたユーザーの多くが離脱してしまいます。
こんなケースでのCanvaのホームページはおすすめ
上記のデメリットを把握していれば問題ありません
結論として、上記を確認しても問題ないと考えたケースであれば問題ありません。重要なのはあとから気がついて、時間を無駄にしてしまうことです。
以下のようなケースならアリかも。
- SNSのプロフィールリンク専用
- 名刺のQRコード掲載用(直接アクセス前提)
- 社内向けポートフォリオ
- 期間限定のイベント告知ページ
共通点:検索エンジンからの集客を必要としない用途
実際に色々と調べてみると、「検索に弱い」というレベルではなく、「検索からの流入は全く期待できない」と考えて取り組んだほうがいいです。
「検索にヒットしなくても構わない」という考え方もあるでしょう。
確かにその通りです。
SNSからの直接アクセスだけで十分なら、Canvaで作っても問題ありません。
でも、同じ時間をかけて作るなら検索にもヒットする方がお得じゃないですか?
とくに、ビジネス用途の場合には、思いがけない検索キーワードで新規のお客さんが見つけてくれるかもしれない。そんな可能性を最初から捨ててしまうのは、ちょっともったいない気がします。
それに、仮にホームページがSNSで話題になったとしても、インデックス登録が不安定な状態では検索上位の恩恵を受けられません。ホームページを育てていく積み重ねができないのは、やはりもったいないですよね。
参考にしてください。
まとめ
Canvaは優れたデザインツールですが、ホームページ作成には重要な制約がありました。
主な問題点
- 約60%のサイトがGoogle検索に登録されてない。※当サイト調べ
- サイト構造がSEOに不向き(JavaScript依存)
- サイト名が一律「canva.site」表示で独自性が出せない。
- LP用途では問い合わせフォームなど必要機能が不足。
Canvaが向いているケース
SNSプロフィールリンクや名刺QRコード掲載など、検索エンジンからの集客を必要としない用途に限られます。
無料で使えるホームページ作成ツール
きちんと、検索エンジンで表示されるホームページがほしいという方は、無料で使えるホームページ作成ツールもあわせてチェックしてみてください。
合わせて読みたい
ホームページ作成サービスの比較はこちら。
-
-
【2025年最新版】ホームページ作成サービスを徹底比較!よくわかる比較表で違いが一目瞭然
自分でホームページを作りたいとお考えですか? どのサービスを選べば安心できる? 無料と有料で何が違う? 広告なし・独自ドメイン・予約対応は? こうした疑問に応えるために、主要なホームページ作成サービス ...
月額固定費無料で使える予約システムはこちら。
-
-
【2025年最新版】無料で使えるおすすめPOSレジアプリ4選(iPhone/iPad/Android対応)
月額無料で導入できるPOSレジアプリをお探しですか? 本当にずっと無料で使えるの? どんな機能まで0円で利用できるの? どのサービスを選べば安心できる? そんな疑問に応えるために、ネトデジ編集部が主要 ...
無料で決済機能を利用したい方はこちら。
-
-
【2025年最新版】無料ネットショップ開設サービス徹底比較!おすすめアプリをご案内
無料で開業できるネットショップ作成サービスをお探しですか? 決済手数料をできるだけ安く抑えたい 初心者でも簡単にショップを作りたい デジタル商品やサービスも販売したい そんなニーズに応えるために、主要 ...
最後まで読んで頂きありがとうございました。
また新しい情報などあれば更新していきます。