「ネットショップに独自ドメインは必須!」私はこれまで、独自ドメインの導入を強く推奨してきました。
しかし、最近の状況を見ると、必ずしも独自ドメインが必須とは言えないような事情も出てきているのです。
このページでは、最近のネットショップに独自ドメインが必須とは言えない理由を解説、対策や気をつけるポイントなどをご紹介します。
これから、ネットショップを開業しようと考えている方は、ぜひこちらの記事を参考にしてください。
本当にネットショップに独自ドメインは必要なのか?
ネットショップで独自ドメインを利用するメリット
まずは、ネットショップに独自ドメインを利用するメリットを確認しましょう。
- ブランディング強化
- 信頼性向上
- 柔軟なカスタマイズ
- SEO対策に有利
- メールマーケティング効果アップ
- 事業拡大に対応しやすい
昔から言われているメリットです。
改めて考えてみると、疑問の残るメリットもありますよね。
もしこれらのメリットが崩れるような状況があれば、独自ドメインを導入する意義は薄れてしまうというわけです。
ネットショップに独自ドメインは必須とは言えない諸事情
近年、偽ショッピングサイト・詐欺サイトが急増している
近年、ネットショップの詐欺サイトが増加傾向にあります。警察庁の報告によると、偽ショッピングサイトが急増しているとのこと。
偽ショッピングサイトとは
偽ショッピングサイト、詐欺サイトとは、インターネットショッピング等に係る詐欺を目的としたウェブサイトを構築し、商品の注文・代金の振込を受けた上で、商品を発送しない又は偽物の商品を発送するなどの手口をいいます。
参考:偽ショッピングサイト・詐欺サイト対策|警察庁Webサイト
偽ショッピングサイトの多くは独自ドメインを利用している
このような偽ショッピングサイトの多くが、独自ドメインを使用しているのです。独自ドメインを使うことで、一見すると信頼できるサイトに見えてしまうのです。
Twitterには、『Google検索にかかる独自ドメインのネットショップは~中略~詐欺・フィッシングサイトが溢れている』という、以下のような口コミも寄せられています。
たしにかに、その通りかもしれません。
Google検索にかかる独自ドメインのネットショップは、ヤフオクやメルカリの履歴をクローリングして画像を引っ張ってきた詐欺・フィッシングサイトが溢れてきてるし、Amazonマーケットプレイスには中国の怪しい出品者やオクの無在庫転売が溢れてるし、初心者がネットで買い物するのはハードな時代。 pic.twitter.com/aal7PfYBDk
— dirG (@Dirg_rocketdyne) August 22, 2023
信頼性を高めるはずの独自ドメインが逆効果になるかも
このように、偽ショッピングサイトが独自ドメインを利用している現状では、独自ドメインだからといって信頼性が高まるとは限りません。
- 独自ドメイン⇢信頼性アップ、ではなく
- 独自ドメイン⇢警戒される可能性もある
むしろ、ユーザー目線で考えれば独自ドメインにしたことで、警戒されるなど、逆効果になる可能性についても理解しないといけません。
プラットフォームの共有ドメインの方が信頼度は高いとも言える
たとえば下記のようなドメインをみてください。
- STORES・・・◯◯◯.stores.jp
- BASE・・・◯◯◯.base.shop、◯◯◯.theshop.jp
これらは、ネットショップ作成ツール、STORESとBASEでそれぞれ提供されている、共有ドメインです。
このドメインを利用した場合、STORESで作られたサイト。BASEで作られたサイトとひと目でわかります。
それ以外の店舗は、この共有ドメインは使えません。
事業者が仲介しているサービスの方が安心感は高いと考えるユーザーもいる
- 素性のわからない独自ドメイン・・・少し心配
- BASE、STORESなど事業者のドメイン・・・安心感ある
ユーザーのなかには、素性のわからない独自ドメインよりも、STORES、BASEといった事業者が仲介して提供されているサービスの方が安心感は高いと考える方もいるわけです。
BASE、STORESに関する詳細な比較は、「【最新】BASE vs STORES 完全比較!あなたに最適はどっち?」 をあわせて参考にしてください。
さらに、事前審査のあるサービスの方が信頼性は担保される
さらにもう一つ覚えておいてください。
プラットフォームには、クレジットカード決済を導入するのに、事前審査の有る無しで2種類のサービスがあります。
事前審査なしで販売できるBASE、メルカリ、minneなどのサービスは手軽ですが、消費者から見ると共有ドメインの信頼度はやや低く感じられるかもしれません。
一方、STORES、カラーミーショップなど、クレジットカード決済の導入に審査があるサービスは、審査をクリアしたショップであるため、共有ドメインの信頼度もより高くなると考えられます。
消費者目線では、事前審査のあるSTORESのドメインの方が信頼性は高い
つまり、クレジットカード決済の導入審査が、ショップの信頼性を担保する一つの指標となるという点も覚えておきましょう。
あくまでも独自の見解ですが、検索エンジンが評価してもおかしくない
私がGoogleのような検索エンジンで、詐欺サイトを分類するのであれば、事前審査のあるサービスをSEO的にも優遇します。
もし今後も、詐欺サイトが増えていくようなことがあれば、このあたりも注視していきたいポイントです。
つまり、信頼性を重視するネットショップなら、事前審査のあるサービスを選ぶことにメリットがあると言えます。
審査をクリアしたショップは、消費者からの信頼を得やすく、それをアピールできるのは共有ドメインというわけです。
BASE、STORES、カラーミーショップなど、無料ネットショップ作成サービスの比較は、「【2024年最新版】無料ネットショップ開設サービス徹底比較!おすすめアプリをご案内」 もあわせて参考にしてみてください。
共有ドメインを利用して、あとから独自ドメインに変更したらどうなるの?
結論を先に言うと、原則的には問題ありません
STORES、BASE、カラーミーショップなどのECカートを共有ドメインで利用していても、あとから独自ドメインに変更しても原則的には問題ありません。
なぜなら、これらのECカートは独自ドメインに変更したとき、自動的に301リダイレクトを設定してくれるからです。
301リダイレクトとは、旧URLから新URLへ恒久的に転送する設定のことで、これによりGoogleをはじめとする検索エンジンに、URLの変更を適切に伝えることができます。
つまり、共有ドメインで築いてきたSEO対策の実績を、独自ドメインにスムーズに引き継ぐことが可能なのです。
将来的に独自ドメインの利用を考えている方は、まずは共有ドメインからスタートしても原則的に問題ありません。
事業の成長段階に合わせて、柔軟にドメインを選択していきましょう。
勘違いしないで、独自ドメインが不要というわけではない
自社HP・コーポレートサイトは独自ドメインで運用しよう
ここまでの内容を読んで、独自ドメインが完全に不要だと勘違いしないでください。あくまでも、ネットショップに利用した場合の独自ドメインです。
たとえば、下記のようなサイトは独自ドメインでの運用がおすすめです。
- 自社ホームページ
- コーポレートサイト
- ハンドメイド作家の公式ホームページ
- クリエイターのポートフォリオ
これらのサイトでは、独自ドメインを使うことで、ブランディングを強化し信頼性を積み重ねることができます。
上のようなサイトでは、自社のアイデンティティを確立し、プロフェッショナルな印象を与えるためにも、独自ドメインは欠かせません。
独自ドメインからネットショップにリンクをしよう
独自ドメインのサイトを運営している場合、そこから共有ドメインで運用しているネットショップにリンクを張ることをおすすめします。
これにより、独自ドメインの信頼性がネットショップにも伝わり、購入者の安心感を高められます。
独自ドメインを取得していない方におすすめのサービス
これからドメインを取得する予定の方には、更新時に維持調整費・オプション料金などがかからない「Xserverドメイン」がオススメです。シンプルで分かりやすい料金体系で、初めてドメインを取得する方にも安心して利用いただけます。
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まとめ
今回は、ネットショップに独自ドメインは必須か?という問いに対して、一概には言えないという理由と対策について解説しました。
重要なポイントを再度まとめます。
- 近年、偽ショッピングサイトが急増しており、そのほとんどが独自ドメインを利用している。
- 個人が運営する小規模なネットショップでは、共有ドメインの方が信頼度が高いと感じられる場合もある。
- 自社のホームページやコーポレートサイトは、独自ドメインで運用することが重要。
- 独自ドメインのサイトから、共有ドメインのネットショップにリンクを張ることで、信頼性を高められる。
それでも、本格的にネットショップを展開していく予定の方は、多くの場合、独自ドメインでの運用が適していると言えます。
ただし、状況に応じて共有ドメインを選ぶという選択肢もあるということを、覚えておいてください。
ネットショップのドメイン選びは、事業規模や目的に応じて慎重に判断することが大切です。
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最後まで読んで頂きありがとうございました。
また新しい情報などあれば更新していきます。