海外在住の方が、日本国内のサービスを利用してネットショップを開業する方法について解説します。
日本国内に出店することで安心して買物できる環境をつくる。
日本のユーザーは積極的に海外のサービスで買い物をしません。日本国内のサービスを利用することで、より近くで安心して買い物してもらうのが目的です。
海外赴任、留学などで一時的に海外に行く方はもちろん、日本向けに本格的に商品を販売したいと考えている、外国籍の方も参考にしてみてください。
基礎知識
海外から日本国内に向けて販売するための基礎知識
まずは、輸出の基礎知識と販売に関係する免許(資格)について解説します。
日本国内の銀行口座が必要になる
日本国内のサービスを利用して、商品を販売する際には、お金の受け取りに日本国内の銀行口座が必要になります。
海外在住でも銀行口座を開設できるサービス。
6つのサービスが見つかりました。
すべて、海外赴任、留学目的などで帰国予定のある方のみ利用できるサービスです。渡航前に銀行口座開設などの手続きが必要です。
- 三菱UFJ銀行・・・グローバルダイレクト
- 三井住友銀行・・・グローバル・ダイレクト
- プレスティアSMBC信託銀行・・・海外赴任ガイド
- みずほ銀・・・海外勤務者向け日本国内送金サービス
- りそな銀行・・・非居住者円預金
- ソニー銀行・・・海外転勤・留学などをご予定の皆さまへ
外国籍の方などで、日本国内に銀行口座を開設できない方は、家族、親戚、友人などにビジネスパートナー出店を代行してもらうような形を考えてみてください。
日本国内への輸入禁止・規制品目を確認しておきましょう
規制のある商品を一部あげてみました。
口に入れるものなどは注意。
上記以外、食事に利用する、お皿、カップ、グラス、スプーン。ベビー用品の哺乳瓶、幼児玩具、遊具など口コミ接触するものなどは検疫の対象になります。
危険物に該当するものは注意。
香水、ヘアースプレー、マニキュア、除光液、着火剤、接着剤、ペンキなど。危険物に該当するものは空輸は規制などあるので注意してください。
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輸出入禁止・規制品目 : 税関 Japan Customs
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ブランド商品は輸入しても大丈夫!?
過去の事例をみても、偽物でない本物であれば並行輸入品として問題ありません。
ただし、例外をあげておくと、2011年にコンバースが日本国内での商標権をもつ伊藤忠商事の申し出により、輸入差止申立てが受理されています。こういったケースではきびしいかもしれません。※それでも並行品はみかけますね。
商品を販売するのに認可が必要な商材がある
たとえば下記のような商材です。
詳細は下のページで解説しています。
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お客様が受け取りで輸入関税が掛かるかもしれない
課税価格に応じて輸入関税が決められています。
ざっくりまとめると、下記3つに分類できます。
- 1万円・・・[免税]1万円以下の物品の免税適用について
- 20万円以下・・・[簡易税率]少額輸入貨物の簡易税率
- 20万円以上・・・[一般税率]輸入統計品目表(実行関税率表)
革靴などは一万円以下でも免税対象外です。
革製品(バック、鞄、手袋等)、編物製衣類(Tシャツ、セーター等)、スキー靴、革靴及び本底が革製の履物類等。一万円以下でも免税対象にはなりません。
お客様の受取拒否に注意しよう。
追加で関税が課せられる場合には、玄関先または事前電話で配送業者からお客様に請求されます。想定外の追加関税の場合には、受取拒否で荷物が戻されてしまう場合もあるので注意してください。
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Amazon
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Amazonなど、マーケットの多くは追加関税は販売者負担としています。
国内モール型ネットショップで販売する
海外住所でも出品できうるマーケット
海外の住所でも出店できる、モールやコミュニティをご紹介します。
モール型通販サイト
- Amazon・・・出品者が登録できる対象国
- Qoo10・・・出店規約
どちらも携帯番号認証と住所のある国が一致しないと駄目です。
ショッピング・コミュニティ
- BUYMA・・・パーソナルショッパー
BUYMAとは、海外在住のバイヤーが、日本国内のユーザーの依頼を受けて購入代行するサービスです。成約手数料は、商品価格の5.5%~7.7%(税込)になります。
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出品者側の手数料について | BUYMAガイド
BUYMAへの出品は無料です。ただし、取引ごとに「成約手数料」がかかり、代金の振込ごとに「振込手数料」をご負担
続きを見る
国内で自社ECを出店する
海外住所でも出店できるネットショップ作成サービス
最後は、海外住所でも出店できるネットショップ作成サービスをご紹介します。
3つのネットショップ作成サービスが対応しています
料金に関する部分のみまとめてみました。
サービス名称 |
月額費用 |
クレジットカード 決済手数料 |
サービス名称 |
月額費用 |
クレジットカード 決済手数料 |
BASEは海外住所では出店できません。
国内利用シェア第一位のBASEは、海外住所では出店できません。
無料から出店できるのはSTORESです。
無料サービスで出店できるのは「STORES」だけです。初心者でも簡単にお店が作れます。ただし、HTML編集はできないのでカスタマイズには向いていません。
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まとめ
海外在住の方が、日本国内のサービスを利用してネットショップを開業する方法について解説しました。
海外商材のなかには、日本国内にはまだないという掘り出し物などもあるはずです。海外赴任、留学などが目的で渡航するという方も、ぜひ探したらネットショップ運営なども検討してみてください。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
また新しい情報などあれば更新していきます。