日本でも人気のある「メイド・イン・イタリー」の仕入れ方法について、現地バイヤーの方にお話を聞く機会がありましたのでご紹介します。
販売業者の方はもちろんのこと、イタリア製品、ファッションなどに興味のある個人の方も、ぜひ参考にしてみてください。
イタリアにてアパレル商材の仕入れ方
定番の仕入れ方法を紹介します
まず最初に、イタリアでのアパレル商材について、仕入れ方法や基礎知識について簡単に解説します。
イタリアの展示会に行って直接オーダーをする
イタリアで開催されている展示会で、直接オーダーする方法です。ミラノ、フィレンツェ、などで、アパレル、革製品から素材まで幅広い展示会が開催されています。
アパレル関連で有名なものをピックアップしてみました。
- Pitti Uomo(ピッティ・ウォモ)・・・・世界最大級のメンズファッション展示会(フィレンツェ)
- MIPEL(ミペル)・・・バッグ・革製品の見本市(ミラノ)
- MILANO UNICA(ミラノウニカ)・・・生地・糸の見本市(ミラノ)
- LINEAPELLE(リネアペレ)・・・革・合皮素材の見本市(ミラノ)
最新情報は「イタリアで開催される見本市|ジェトロ」でチェックできます。
問屋街へ行き出来上がった商品をピックアップする
イタリアにも卸業者の集まる、日本でたとえると問屋街のような地域があります。詳しくはこのあと「現地バイヤーに聞いてみた」にて解説しています。
カタログをみてオンライン上でオーダーをする
過去に卸業者やメーカーと取引経験のある方は、シーズン毎にカタログを送付してもらい、オンライン上でオーダーする方法をとられている方もいます。
アウトレットなど現地のお店で購入する
イタリアのアウトレットにて、日本国内未発売商品、人気で品薄な商品などを購入する方法です。フィレンツェにある2つのアウトレットなどが定番です。
いわゆる転売で利益が出せるのか気になるところですが、基礎知識として覚えておいてほしいのは”免税(タックスフリー)”の存在です。以下、ざっくりと解説。
免税に関する豆知識
イタリアでは、ほとんどの商品に標準税率22%の付加価値税(IVA)が掛かります。この付加価値税ですが、 EU圏以外の旅行者などは輸出になるため1店舗で154.94(税込)ユーロ以上の買物をすると免税を受けることができます。
現地バイヤーに買付を代行をしてもらう
日本国内にいながら、現地のバイヤーに連絡をして買付代行をしてもらう方法です。手軽さだけなら「BUYMA|イタリア」なども選択肢になります。
仕入れサイトを利用する
国内最大級の仕入れサイト「NETSEA(ネッシー)」をチェックしたところ、約4,000点(2020年11月時点)の商品を見つけることができました。
正直なところ商品点数は多くありません。イタリア仕入れの代行をしてくれるサプライヤーを探す方法としては使えそうです。
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現地バイヤーに聞いてみた
Ditta Serenità(ディッタ セレニタ)の石井さんに聞いてみた
現在は、イタリアのフィレンツェ在住、「Ditta Serenità(ディッタ セレニタ)」の代表として日本の企業や個人などに、インポートのアパレル商材の仲介業をしている石井さんに、イタリア商材の仕入れ方法について話を聞いてみました。
現地で回るべきスポットはありますか?
卸売業者が100店舗近く集まる町がある。
フィレンツェ郊外には、生地で有名な町には100店舗近い卸業者が存在します。価格は15~20ユーロくらいで、日本の売れ筋価格にマッチした商材などもあります。
店舗数がとても多いので、事前の下調べなどが必要です。通訳や交渉など、出来れば現地に詳しい「アテンド」がいるのがベストですね。
流通在庫を格安に仕入れができるストックハウス。
ストックハウスとは、流通在庫を販売業者に割引価格で販売する業者のことです。倉庫のような建物で展示されており、一般の方は購入することはできません。
価格は、アウトレットよりもさらに安い価格帯です。サイズなどは選べません。ほとんどの店舗でミニマム(最小の購入金額のこと)が設定されています。
上画像のお店では、Moschino(モスキーノ)、Versace(ヴェルサーチェ)、PRADA(プラダ)などの前シーズンモデルが処分価格で販売されています。
現地でアテンド(有料ガイド)を探す方法はありますか?
現地の日本人も利用している「フィレンツェ掲示板」など参考にしてください。もちろん、私どもにご相談いただければニーズにあわせたお店をご紹介します。
交渉する上で、日本とイタリアの違いはありますか?
まず、言葉について。アウトレットでの買物などは英語でも問題ありませんが、卸問屋との交渉などはイタリア語ができないときびしいですね。
値引き交渉に関しては、相手次第ですね。そして、交渉するなら現金払いが一番強いです。このあたりは、万国共通ですね。
インターネットだけで商品を仕入れる方法はありますか?
仲介業者次第ですね。私どもでは、オンラインでのビデオ通話やチャットなどを利用して、リアルタイムに仕入れなどもしています。
先に紹介した、卸業者やストックハウスとの取引、イタリアで開催されている蚤の市(フリーマーケット)まで、交渉も含めて代行できます。
最後にオススメの商材などありますか?
日本未上陸のブランド・アーティストの作品も豊富にあります。
イタリアと言えばブランドが有名ですが、そんなブランドの根底をささえているのが、世界最高峰と言われる職人たちです。
イタリア・フィレンツェには、ヨーロッパを中心にデザイナーやクリエイターがあつまり、日々あたらしいブランドを立ち上げています。
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監修者:石井裕大
イタリア・フィレンツェ在住。Ditta Serenità(ディッタ セレニタ)代表。
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まとめ
日本でもイタリア商材の仕入れ方法について解説しました。
イタリア商材に関しては、市場の人気に対して仕入サイトなどの取り扱いも少ないので、あたらしい商材をみつけている方にも狙い目だと感じました。
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最後まで読んで頂きありがとうございました。
また新しい情報などあれば更新していきます。