実店舗でもオンラインでも使える決済代行サービス「Square(スクエア)」は、キャッシュレス決済の普及に伴い、多くの店舗で導入が進んでいます。
Squareの魅力は、導入費用が安く、使いやすいことです。しかし、Squareを利用してデジタルコンテンツを販売する場合、いくつか気を付けるべきポイントがあります。
本記事では、Squareを使ったデジタルコンテンツの販売方法について、特に気になるポイントを解説します。
Squareの機能や特徴を理解し、適切な販売方法を選択することで、効果的にデジタルコンテンツのビジネスを展開することができるでしょう。
はじめに
Squareオンラインビジネスにはダウンロード販売の機能はありません
「Square」には、Squareオンライビジネスという初期費用、月額0円でネットショップを作成する機能が提供されています。
デジタル商品は選択できるのだが・・・ダウンロード販売のための専用機能は未搭載
このSquareオンラインビジネスですが、デジタル商品を出品することは可能ですが、残念ながらダウンロード販売のための専用機能などは提供されていません。
つまり、Squareの規約上は、デジタルコンテンツの販売も可能です。
しかし、購入者が商品を注文した後に自動的にダウンロードリンクが送信されるような仕組みなどは備わっていません。
Squareオンラインビジネスに関する詳細は:「Squareオンラインビジネスの評判どう?実体験をもとにメリット・デメリットを徹底解説!」 にて解説しています。
では、Squareでデジタルコンテンツを販売するにはどうすればよいのでしょうか?
この点について、Squareのセラーコミュニティでは以下のように説明されています。
注文確認メール等で注文が入ったことが確認できましたら、決済が完了したということですので、その後いつでも商品をお届け(デジタルコンテンツを送付)していただいて問題ございません。決済が完了しているかどうかは、お取引画面でもご確認いただけます。
デジタルコンテンツの送付は、注文にあるお客さまの情報(メールアドレスなど)へご自身でご送付ください。その後、注文にて該当の注文のステータスを「完了」へと更新いただくと、お客さまへSquareのシステムより商品のお届けをした旨の確認メールも送信されます。
引用元:https://www.sellercommunity.com/t5/Square-chu-xin-zhenotameno-zhi-wenbodo/dejitarukontentsuno-fan-maino-liure/m-p/725248
つまり、Squareでデジタルコンテンツを販売する場合、販売者は購入者からの注文と決済の完了を確認した後、手動でデジタルコンテンツを購入者のメールアドレスに送信し、注文ステータスを「完了」に更新する必要があります。
自動化された機能は提供されていないため、注文管理と商品の送付には一定の手間がかかることを理解しておきましょう。
単発での販売には、Square請求書が使える
たとえば単発で、イラスト制作の依頼などの注文を受けて納品をする場合などは「Square 請求書」という機能を活用しましょう。
こちらのサービスは、メールにクレジットカード決済を貼り付けて送付できる機能です。つまり、デジタルコンテンツ販売の請求をして入金があったら、ダウンロード先を連絡するような販売方法などに使えます。
海外のユーザーへのクレジットカード請求にも利用できるため、デジタルコンテンツの海外販売の請求方法としても活用できます。SNS経由での注文依頼の決済方法としてもオススメです。
請求書決済について詳しくは、「個人も使える請求書決済サービス2選【月額無料】おすすめポイントをご紹介」 の記事で解説しています。
Squareを活用したデジタルコンテンツの販売方法
WordPressを利用して販売する
Squareを利用した、デジタルコンテンツ販売で一番オススメしたいのが、WordPressにWooCommerceというプラグインをインストールした販売方法です。
ホームページ作成サービスの料金などの比較は、「【2024年最新版】ホームページ作成サービスを徹底比較!よくわかる比較表で違いが一目瞭然」 の記事を参考にしてください。
WordPressとは
世界で最も利用されているCMS
WordPressは、レンタルサーバーにインストールして利用する、オープンソース(無料)のブログソフトウェアです。「W3Techsの調査」によると、CMSの6割以上、全ウェブサイトの3割以上が採用しているというデータもあります。
WordPressは、柔軟性と拡張性に優れており、ブログだけでなく、企業サイトやポートフォリオサイト、ECサイトなど、様々な用途に使用できます。
また、多数のテーマやプラグインが提供されているため、デザインや機能をカスタマイズしやすいのも特徴です。
WordPressの運用ならエックスサーバーが一押し
WordPressの運用ならば、国内シェア第一位、サーバー速度第一位、当サイトでも実際に利用している「エックスサーバー」が一押しです。
月額1,000円程度からで、初期費用は無料、長期契約をすることで独自ドメインも永年無料で提供されます。
WooCommerceとは
基本料金無料で使えるネットショップ化プラグイン
WooCommerce(ウーコマース)とは、米国企業のAutomattic(オートマティック)が提供している、WordPressをネットショップ化できるプラグインのことです。
WooCommerceは基本料金無料で利用できます。あとは、利用に合わせて有料のテンプレート、機能などを追加して利用していく形です。
WooCommerceで販売できるデジタルコンテンツの種類
WooCommerceで販売できるファイルタイプは、WordPressがサポートしているファイルタイプに依存します。
以下は、WordPressでデフォルトでサポートされている主なファイルタイプです:
- 画像ファイル(.jpg, .jpeg, .png, .gif, .bmp, .tiff, .ico)
- 音声ファイル(.mp3, .m4a, .ogg, .wav)
- 動画ファイル(.mp4, .m4v, .mov, .wmv, .avi, .mpg, .ogv, .3gp, .3g2)
- ドキュメントファイル(.pdf, .doc, .docx, .ppt, .pptx, .odt, .odp, .ods, .odg, .odc, .odb, .odf, .rtf, .txt)
- スプレッドシートファイル(.xls, .xlsx, .csv)
- アーカイブファイル(.zip, .rar, .gz, .tar, .7z)
ただし、これらはデフォルトでサポートされているファイルタイプであり、プラグインやテーマによって、サポートされるファイルタイプが追加される場合があります。
また、セキュリティ上の理由から、一部のファイルタイプ(.exe, .php, .html など)はデフォルトでブロックされています。これらのファイルタイプを許可する場合は、WordPressの設定を変更する必要があります。
WooCommerceを利用すれば1GB以上の大容量ファイルも販売できる
デジタルコンテンツを販売するプラットフォームの多くは、1GBといった上限を設けています。しかし、WooCommerceを使えば、それ以上のサイズのファイルも販売できます。
WooCommerceは、WordPressのプラグインとして提供されるeコマースプラットフォームです。サーバーの設定を変更することで、アップロードできるファイルサイズの制限を緩和したり、解除することも可能です。
WooCommerceに関する詳細は、「WooCommerceどうよ!?実際に体験して使い方から感想まで報告!評判・メリット・デメリットなど」 にて解説しています。
- 公式サイト:https://woocommerce.com
デジタルコンテンツを登録から販売までの流れ
- WordPressに「WooCommerce」をインストール
- WooCommerceで商品を登録
- 商品データは「基本的な商品」を選択して、「バーチャル」と「ダウンロード可能」をチェック - WordPressに「Square」をインストール
- WooCommerceとSquareを連携
- テスト購入で動作確認
WordPressとSquareを利用したデジタルコンテンツの販売方法の詳しい手順はこちら
詳しい手順は、「【初期費用0円】WordPressでお得にデジタルコンテンツを販売する方法!」 を参考にしてください。決済サービスに「Square」を採用した販売方法を解説しています。
Wixを利用して販売する
2つ目に紹介する方法は、ホームページ作成ツール「Wix」のストア機能(有料)に、Squareを連携して販売するという方法です。
Wixとは
世界190カ国、2億人以上に利用されているホームページ作成ツール
Wix(ウィックス)とは、世界190カ国、2億人以上に利用されているホームページ作成ツールです。「Web制作のすべてがここに」というキャチコピーの通り、誰でも簡単に、これ一つだけでオシャレで高品質なホームページが作れます。
デジタルコンテンツを販売するには、月額2,600円の固定費がかかる
Wixには、無料版もありますが、決済機能はスモールビジネス 月額:2,600円 (税抜) 以上の契約が必要になります。
Wixで販売できるデジタルコンテンツの種類と容量
- 画像ファイル(.jpg, .png, .gif, .svg)
- 音声ファイル(.wav, .flac, .m4a, .mp3)
- ドキュメントファイル(.doc, .docx, .xls, .xlsx, .ppt, .pptx, .odt, .odp, .pdf, .epub)
- アーカイブファイル(.zip)
- 容量 最大1GB
関連記事:Wixのネットショップ評判どうなの?実際に掛かる費用・口コミなどをご紹介
今回のまとめ
本記事では、Squareを利用したデジタルコンテンツの販売方法について解説しました。
Squareは導入費用が安く、使いやすい決済代行サービスですが、デジタルコンテンツの販売には専用の機能が備わっていないという点に注意が必要です。購入者への商品の送付や注文管理は、手動で行う必要があります。
一方で、WordPressのWooCommerceプラグインを使えば、Squareと連携してデジタルコンテンツを自動的に販売することができます。また、WooCommerceなら1GB以上の大容量ファイルも販売可能です。
Wixを利用する方法もありますが、月額費用がかかるうえ、使い勝手の面でWooCommerceに劣ります。
デジタルコンテンツの販売を検討している方は、Squareの特徴を理解したうえで、自身のビジネスに適した販売方法を選択することが重要です。
WordPressとWooCommerceの組み合わせがおすすめですが、慣れるまでは多少の学習が必要かもしれません。しかし、一度マスターすれば、効果的にデジタルコンテンツのビジネスを展開できそうです。
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最後まで読んで頂きありがとうございました。
また新しい情報などあれば更新していきます。