ECサイトを利用した海外販売が注目を集める中、Shopifyは海外販売に特化したプラットフォームとして広く知られています。
しかし実はBASEやSTORES、makeshop、カラーミーショップなど他社のECカートでも海外販売が可能なのをご存知でしょうか。
では、Shopifyの海外販売が他社ECカートと根本的に異なる点は何でしょう?
本記事では、Shopifyと他社ECカートの海外販売における根本的な違いについてわかりやすく解説します。海外販売を検討している方はもちろん、ECカートの選定に悩んでいる方など。ぜひ参考にしてください。
【海外販売】Shopifyと他社カートの根本的な違い
他社ECカートとの根本的な違いは2つあります。
Shopifyは現地の通貨で販売できる
Shopifyと他社ECカートの海外販売における根本的な違いの1つは、現地通貨での販売対応です。Shopifyは、ショップの販売価格を世界各国の現地通貨で設定できる機能を備えています。これは、Shopifyペイメントが海外の決済代行会社「STRIPE」のシステムを利用しているためです。
一方、多くの国内ECカートでは、決済代行会社の制約により、現地通貨での販売価格設定が難しいのが現状です。為替レートの変動リスクや手数料負担などの課題から、日本円のみでの販売となるケースがほとんどです。
Shopifyペイメントを利用した海外販売では、通貨換算手数料が追加されるため、通常の決済手数料よりも若干高くなります。手数料の詳細は、Shopifyの管理画面の「設定」→「決済」→「インターナショナル」という項目で確認できます。
Shopifyは海外で発行されたクレジットカードが使える
以下は、BASEで使えるクレジットカードブランドの説明です。
BASEのショップでは、下記のクレジットカードがご利用いただけます。
VISA
MasterCard
アメリカン・エキスプレス・カード(AMEX)
JCB
※プリペイドのクレジットカードも、基本的にはご利用いただけますが、一部のカードでは決済ができない場合があります。購入者様よりお問い合わせがございましたら、別のクレジットカードまたは別の決済方法をご案内ください。
※海外から購入するさいにご利用いただける決済方法は、Amazon PayやPayPal決済、銀行振込になります(海外送金の場合、入金確認にお時間がかかります。また、送金手数料は購入者負担となります)
なお、海外で作成したクレジットカードには対応していません。
ショップで使えるクレジットカードブランドはなんですか より引用
BASEは、海外で作成したクレジットカードには対応していないと明記されています。しかしこれはBASEだけの問題ではありません。
実は、国内の多くの決済代行サービスでは、海外発行のクレジットカードが利用できないケースが少なくありません。
各カード発行会社の承認が得られないことが主な理由で、承認を得るには購入者側からカード会社への働きかけが必要となります。これでは、海外の顧客にとって購入のハードルが高くなってしまいます。
一方、Shopifyでは、STRIPEを通じて世界中のクレジットカード決済に幅広く対応しています。海外の顧客が、自国で発行されたカードで簡単に購入できる点は、国内ECカートとの大きな違いと言えるでしょう。
根本的な違いは、グローバルに展開する決済代行サービスが導入できるか否か
Shopifyと国内ECカートの海外販売における最も根本的な違いは、グローバルに対応した決済代行サービスを導入できるかどうかという点に尽きます。
Shopifyは、世界中で利用されているSTRIPEを採用することで、現地通貨決済や海外カード対応などのグローバル機能を実現しています。まさに、Shopifyが「海外販売に特化したプラットフォーム」と呼ばれる所以です。
対して、国内ECカートの多くは、日本国内の決済代行会社とのみ連携しているため、グローバル対応に限界があります。為替レートの変動リスクや手数料負担、海外カード対応の難しさなど、海外販売に立ちはだかる壁は厚いのが実情です。
つまり、海外展開を見据えたECサイト構築には、グローバル対応力の高い決済代行サービスの導入が不可欠だと言えるでしょう。この点において、Shopifyは他社ECカートに大きく水をあけているのです。
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簡単に各サービスの海外販売の特徴を解説
では、Shopify以外のECカートは、どのように海外販売を実現しているのか?各サービスの海外販売の特徴について簡単に解説します。
BASE
「BASE」は、2つの海外販売アプリを提供しています。
1.海外販売代行 App
1つ目は「海外販売代行 App」です。
こちらは、海外のユーザーの注文を「株式会社ネオ・ウィング」という、世界150カ国にクラウド型物流代行サービスを提供している企業が代行してくれるというサービスです。
海外のユーザーにのみ専用の注文ボタンが表示されて、注文をすると「株式会社ネオ・ウィング」が代理で購入をします。お店は、代理で購入をした企業に商品を発送するだけです。
あとは、商品の梱包から海外への発送まで全て代理店がしてくれます。海外からの問い合わせの対応なども全ておまかせできるため手間はかかりません。
2.中国販売代行 App
2つ目は「中国販売代行 App」です。
こちらは利用すると、WeChat上のショッピングモール「xxxxnese(ニーズ)」に商品を出品してくれるサービスです。委託販売みたいなものですね。
また、代行業者が定める一定を満たしている商材に関しては中国最大のBtoC ECプラットフォーム、中国版のInstagramとよばれる「小紅書」にも商品を出品してくれます。
中国市場にあわせた商品ページの作成、商品価格の設定など一切をお任せ可能。商品が売れたときには、国内に配送するだけでこちらも手間がかかりません。
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STORES
「STORES」は、PayPalでの決済に対応しています。
それだけと思われるかもしれませんが、じつは「STORES」のPayPalは「デジタルコンテンツの販売」に利用できます。
BASEをはじめとした多くのECカートもPayPal決済には対応しているのですが、じつはデジタルコンテンツの販売に対応しているサービスは多くありません。
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Square(オンラインビジネス)
次は、「Squareオンラインビジネス」です。
Squareは、Shopifyの決済システムを提供している STRIPE と同じように、海外発の決済代行サービスです。
つまり、海外の決済代行業者なので、海外で発行されたクレジットカードにも対応している可能性が高いです。
ただし、Squareは、日本国内での決済に関しては、日本円での取引にしか対応していません。通貨換算手数料が不要なため、決済手数料は国内・海外・どちらで発行されたカードでも変わりません。
Squareは、メールで請求書を送付して決済できる「請求書決済」の機能も搭載しており、こちらも海外で発行されたクレジットカードに対応しています。
海外の方からクレジットカードが使えないという問い合わせのとき、ワンポイントでこちらの機能を活用するのもオススメです。
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カラーミーショップ
次は、「カラーミーショップ」です。
カラーミーショップは、海外からの注文を国内の事業者が代理購入するタイプが2サービスあります。BASEの「海外販売代行 App」と同じタイプのサービスです。
もう一つは、BASEの「中国販売代行 App」が提供している、カラーミーショップ向けのサービスです。サービスの仕組は「中国販売代行 App」と変わりません。
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makeshop
最後は、「makeshop」です。
makeshopの海外販売は、「WorldShoppingBIZ」と連携したものです。
カラーミーショップにもあった「WorldShoppingBIZ」と連携したものであり、BASEの「海外販売代行 App」と同じような海外からの注文を国内の事業者が代理購入するサービスです。
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今回のまとめ
本記事では、Shopifyと国内主要ECカートの海外販売における違いを解説しました。最後に、それぞれのサービスの特徴をまとめます。
Shopifyの海外販売特徴:
- 現地通貨での決済対応
- 海外発行のクレジットカードも利用可能
- 多言語対応、地域ごとの送料・関税の設定が可能
BASEの海外販売特徴:
- 海外からの購入代行サービスあり
- 中国への出品代行サービスあり
STORESの海外販売特徴:
- PayPal決済に対応(デジタルコンテンツ販売も可能)
- 英語表記可能
Squareの海外販売特徴:
- 海外発行のクレジットカードも利用可能
- 日本円での販売にのみ対応
カラーミーショップの海外販売特徴:
- 海外からの購入代行サービスあり
- 中国への出品代行サービスあり
makeshopの海外販売特徴:
- 海外からの購入代行サービスあり
Shopifyは、グローバルな販売に適した機能を幅広く備えている一方、国内ECカートは、海外販売に一定の制限がありますが、海外代理購入サービスやクロスボーダーECサービスとの連携で、海外販売をサポートしています。
海外展開を検討する際は、各サービスの特徴を理解し、自社に適したECカートを選定することが重要です。本記事が、ECサイトの海外展開を考える際の参考になれば幸いです。
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最後まで読んで頂きありがとうございました。
また新しい情報などあれば更新していきます。